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KMSからあべです。

DUS Architectは3Dプリンターを独自開発し、建材や家を建ててしまう世界的に有名なオランダでも屈指の建築集団です。この8月15日にアムステルダムにある、3D Printer Canal House と言う彼らのオフィスを神山国際交流のメンバーで見学してきました!

アムステルダムの北に位置する工場や倉庫が集まるところに、そのオフィスはありました。
オフィスが新しすぎて、Google Mapに載っておらず探すのに少々苦労しました。

そこのコミュニケーション担当のボーさんが、ここの3Dプリンターの歴史を少し説明してくれました。なんと、3Dプリンターはすでに40年以上もの歴史があるのですね。歴史の長い割に、あまり開発されていていないのが現状とも語ってくれました。


そうは言っても、今ではお父さんのお小遣いでも届くほど身近になった3Dプリンター。ここではオランダの3Dプリンター開発メーカーUltimakerと共同で、大きなプリンター(高さ7m)や新しいプリンター用フィラメントを開発しています。10名以上のスタッフが、プログラム、フィラメント、機械の動作、建築のデザイン、形や強度など日々研究しています。ここで大事にしていることは、

「大量に同じものを作るのではなく、一人一人の生活スタイルや家族構成、住んでいる場所に合わせた個性のある家をローカル(現地)で作ること。今はそれを実現するため日々研究しています。」とボーさんは語ってくれました。

この大きな植木鉢のようなものは、フィラメントのテストだそう。様々な素材に対して20%のリンシードオイル(乾性油)を混ぜて作るそう。この茶色の部分は木材の粉を入れています。杉の粉でもできるのでしょうかー?

この写真に写っているものは、床材になるもので、(とっても簡単に説明しますと、)フレームになる部分を3Dプリンターで出力し、その後コンクリートを流して固めています。流し込むものは、どんなもの(電気のケーブル、プラスチックの破片などなど)を混ぜたものでも良いらしいのです。

この棚には様々なテストしたものが並んでいます。Hinekenのビールケースを再利用し、フィラメントにしたものものあります。簡単そうですが、安定した、粘着のあるフィラメントを開発するのは長い道のりだそうです。

さて、お待ちかねの大型3Dプリンター。左奥から1代目、2代目。2代目になると全長7mの長さのものが、プリントできるそう。
そして、最近購入したというロボットの腕。こちらは3本あるそうで、現在、研究チームがこの3本をいかに自由に動かして自由な形を作れるか、研究中。そう、ここの大きな目標は、様々な制約にとらわれない自由な形の家を作ることだそうです。

外にいきますと、様々なサンプルが並んでいます。本当に毎日が試作、試作の連続だそうです。ここでは、大学や国の機関など30以上の団体と協力して開発を進めており、とても恵まれているとボーさんはお話ししてくれました。

近くで見ると、こんな感じ。

いやぁ、こんな家に住めたら、楽しいなぁ!

DUS Architectのみなさん、ボーさん、ありがとうございました!Canal House(延べ床面積100平米)が完成したら、また伺います!

DUS Architectについて(only in English)

Dus architect link