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Gコインという地域通貨を始めました。神山コンプレックスに置いてあるガチャガチャから、2枚セットを200円で購入することができます。

G-coin

このコインはいまのところKMSの利用料としてのみ使えます。KMSの講習会やワークショップに参加したり、デジタル工作機械を使うときに費用の一部として支払うことができます。

このときコイン1枚が200円に換算されるので、2枚セットを200円で買うと、400円分(2017/11/21価格改定しました)300円分のお金の代わりに使うことができます。お得ですね。(ただしGコインを日本円に払い戻すことはできないので買い過ぎにご注意!)

地域通貨ってなんですか?

地域通貨が一体何なのかというと、徳島でいえば『阿波とくしま商品券』が記憶に新しいところです。1万2千円分のチケットを1万円で買うことができました。使い切りで流通はしませんでしたが、あれも地域通貨の一種といえます。

Google検索:阿波とくしま商品券

この商品券は20%というプレミアムを設定することで一時的に消費を呼び起こそうというものでした。でも、商品券は一度使ったら終わりで流通することはありません。

Gコインも200円で買って400円としてKMSで使われるだけで終わってしまえば阿波とくしま商品券と同じです。そこでKMSならではの工夫としては、円で購入する以外にも、リサイクル活動に参加することでGコインを入手できるようなワークショップを検討しています。(詳細はまた別途ご紹介しようと思います)

突然ですがここから先はこうなったらいいなという夢の話です。

GコインはKMSで購入したり、リサイクルワークショップに参加することで入手できます。そしてKMSの利用料として使用することができます。その枠が外にまで広がっていったらどうでしょうか?

定食屋さんと客の会話

例えば定食屋を営んでいる方が、お客としてやってきたAさんに2000円の阿波牛ステーキ定食を提供したシーンではこんな会話が成立するかもしれません。

『ごちそうさまー』
『ありがとうございました。2000円です』
『ステーキ定食ってもう長いこと定番で出してるよね。メニューには載せないの?』
『そうなんですよ、今使ってるメニューは古いものだからもう廃止したメニューも載ったままなんで、そろそろメニュー板を新しく作り直したいなと思ってて』
『もしKMS行って作るようだったら、Gコインで支払ってもいいかな?』
『それは良いですね。では1枚200円換算でお願いします』
『じゃあ、はい10枚』

定食屋さんはいつもだったら2000円を現金で受け取っていたところ『そういえばレーザーカッターでメニュー表を作りなおしたいんだった』と会話の中で思い出しました。Aさんは『そしたらGコインで支払おうか?』と提案をして、実際に代金としてGコイン10枚を定食屋さんに支払います。

GコインはKMSで1枚200円分の利用料に相当しますから、10枚で2000円分の機材利用が可能です。このコインを使ってレーザーカッターを利用して定食屋のメニュー表を作ると、Gコインは2000円の阿波牛ステーキ定食という価値と、2000円相当の定食屋のメニュー表という合計4000円の価値を生み出したことになります。通貨の機能を立派に果たしました。

ファブ通貨

Gコインのようにファブリケーション文化をベースとして流通し、ファブ施設が価値を担保する地域通貨のことをファブ通貨と呼びたいと思います。多くの地域通貨は自治体や商工会、NPOなどがその価値を保証してきました。われわれKMSのような地域に密着したファブ施設も、施設利用を保証することで地域通貨の担い手になれないかと考えたわけです。

一方でKMSで使うことができると言っても、支払いを受ける側に用途がなければ価値がありません。先に上げた会話のような例は、Aさんがコインを持っていて、なおかつ定食屋さんがKMSの工作機械を使うことができて初めて成立します。

コーヒー屋さん、クリーニング屋さん、お弁当屋さん…とファブ施設を利用できる人間が増えていくと、そのままGコインの利用範囲が増えていきます。そうであればと、KMSとしてはこれまでよりも手軽に工作機械を利用してもらえるようがんばりたくなります。

ということでひとまずは、Gコインに100%という高いプレミアムを付けて機材を利用を促進することにしました。コイン自体の製造がなかなかの手間なのでガチャガチャに補充されている数しか在庫はありませんが、KMSの初回講習やワークショップの支払いの場面で、その場でガチャを廻してGコインを購入していただいても構いません。

まずは神山コンプレックスを訪問して、Gコイン体験をしてみてください!

化学 ドローン プログラミング

ドローンおじさんをやってたらプログラミング教材も作るようになりました。大人も子供もおねーさんも、プログラミングで遊べる世界を目指します。