こんにちは、KMSの本橋です。前回の「3Dプリンタでなに作ろう?」の評判が良かったのでレーザーカッター版も書くことにしました。
ということで初回講習を受けてレーザーカッターを使えるようになったはいいものの、なに作ったらいいか思いつかない。あるいはそもそも講習受けても使い道ないし…とお考えの方に向けてご紹介します。
僕はレーザーカッターでよく箱を作ります。これまでもワークショップで使った宝箱、Leap Motion展示用のケース、自分の結婚式で使った額縁など、入れ物を作ってきました。昔から箱だの巾着だの入れ物が大好きで、いまでも好きなお酒は革袋に入ったパンペロ・アニベルサリオです。
嗜好はさておき今回は箱を作ってみましょう。
Thingiverseの右上の検索ボックスから「wooden box」と検索します。レーザーカッターでよく使う素材にアクリルと木があります。アクリルは高いので木でいきます。
3Dプリンタのものも混じってますが、レーザーカッターで作れそうな箱の写真も並んでいます。スクロールしながら眺めていきます。これにしましょう。wooden fingerbox。
ジグザグのかみ合わせで組み立てる箱のことをFinger Boxというそうです。両手を組み合わせたときのイメージでしょうか?
詳細ページを開きます。Summary(概要)のところにこんな記載があります。
A small fingerbox just 6x3x3 centimeters.
I know thats very small, but you can create any size of boxes with this online boxgenerator:
http://www.frag-den-spatz.de/shop/boxgenerator/fingerbox.html
他のサイズの箱を作りたければこちらの箱ジェネレータを使ってね、と記載があります。URLにアクセスしてみます。
Box designerという、好みのサイズで箱のデータを作ることができるサービスが開きました。
Width(幅)、Depth(奥行き)、Height(高さ)のfinger数を指定して、使いたい板のThickness(厚さ)を指定するとデータを生成してくれます。
今回は10cm x 10cm x 5cmの箱を作ります。廃材コーナーを見たら4mmの板がいっぱいあったので4mmを指定しました。
10mm幅のfingerを11本、という指定です。10cmなら10本でいいんですが、少し余裕をもたせました。
小物入れにしたいので、面を一箇所抜いて開いた箱に加工します。
抜いた面にはfingerも不要ですね。Inkscapeを使う場合は、fingerのところに長方形を当てて、パス→差分でfingerを除去でいます。
Adobe llustratorでは、パスファインダの結合機能で同様に除去できます。
これでデータの準備ができました。最後に線幅を0.001に設定します。この線幅がレーザーカッターに対するカットの命令となります。Inkscapeだと0.001のラインは表示が消えてしまいます。面倒ですが、この加工は最後の最後に行いましょう。
カットします。廃材利用なのでパーツを1つずつ切り抜きました。
木工用ボンドで接着します。
出来上がった箱はレーザーカッターのメンテナンス用品、レンズクリーナーと手鏡と綿棒を入れておくことにします。
3Dプリンタの時と同じく、こんなのあったら丁度いいんだけどな、というそのものズバリを作り出すことができました。
レーザーカッターで何かしたいなー、と思った時はThingiverseを眺めてみてください。写真を見るだけでも楽しいですよ。